【個人事業主】そのカフェ代、経費になります!「会議費」の正しいルールと節税のポイントを徹底解説

「仕事に集中するためにカフェを利用したけれど、これって経費になるのかな?」

「打ち合わせで支払ったお茶代、どの勘定科目で仕訳すればいいの?」

個人事業主(フリーランス)として働いていると、自宅以外の場所で仕事をしたり、クライアントと喫茶店で打ち合わせをしたりする機会は多いものです。その際にかかる費用、もし経費にできるなら節税効果は決して小さくありません。

結論から申し上げますと、仕事に関係するカフェ代は「会議費」などの経費として計上可能です。

しかし、なんでもかんでも経費にできるわけではありません。正しいルールを知らずに計上していると、税務調査で指摘されてしまうリスクもあります。

この記事では、個人事業主が知っておくべき「会議費」の定義から、カフェ代を経費にするための具体的な条件、領収書の扱い方、そして仕訳の具体例までをわかりやすく解説します。曖昧だった知識をクリアにして、賢く節税につなげましょう。

この記事を書いた人

わがままボーヤ
マネー相談室長

本サイトを運営している現役FP

保険代理店で10年以上活動し2,000世帯以上とFP相談を行うも手数料ビジネスに嫌気がさし、FIREの実現を機に独立

商品を販売しない自由なFPとして、自分が本当に伝えたいことを「わがまま」に遠慮なく有益な情報をお届け!

目次

そもそも「会議費」とは? 交際費との違いを理解しよう

まずは「会議費」という言葉の意味を正しく理解しましょう。経費にするためには、それが「何の目的で使われたお金なのか」を説明できる必要があります。

会議費の定義と範囲

会議費とは、文字通り「業務に関連する打ち合わせや会議を行うためにかかった費用」のことです。

具体的には、以下のような費用が該当します。

・喫茶店やカフェでのコーヒー代、飲み物代
・貸会議室やコワーキングスペースのドロップイン利用料
・ランチミーティングなどの昼食代(会議を行いながらの食事)
・会議中に提供するお弁当やお茶菓子代

ポイントは、あくまで「会議(仕事の話)」が主体であることです。

接待交際費との境界線はどこ?

よく迷うのが「接待交際費」との違いです。どちらも飲食を伴うことが多いため混同しやすいですが、税務上の判断基準は明確に異なります。

● 会議費
打ち合わせ(会議)が主目的。飲食はあくまでその場の潤滑油であり、通常要する程度の金額であるもの。

接待交際費
取引先への「おもてなし(接待)」や「慰安」「親睦」が主目的。

個人事業主の場合、数千円程度の打ち合わせ飲食代であれば「会議費」として処理するのが一般的です。

ここで重要になるのが、専門用語でいう「実質判定(じっしつはんてい)」という考え方です。

実質判定とは
形式(名目)だけでなく、その行為の「本当の目的」や「実態」を見て判断すること。

例えば、名目が「会議」であっても、高級料亭で高額な食事をして、仕事の話がほとんどなければ、それは実質的に「接待交際費(または個人的な支出)」とみなされます。逆に、カフェでコーヒーを飲みながら資料を見せて商談をしていれば、それは立派な「会議費」です。

個人事業主のカフェ代が「経費になる」3つのケース

では、具体的にどのようなシーンであれば、カフェ代を経費として胸を張って計上できるのでしょうか。代表的な3つのケースを見ていきましょう。

ケース1:取引先との打ち合わせ(対面)

これは最も分かりやすい「会議費」の王道パターンです。

クライアントや外注パートナーとカフェで落ち合い、仕事の進行状況を確認したり、新しい案件の相談をしたりした場合です。

この時、自分の飲み物代だけでなく、相手の分も支払った場合は、両方とも「会議費」として全額経費計上できます。

ケース2:一人で作業するためのカフェ利用

個人事業主の方から最も多く寄せられる質問が、「一人でカフェで仕事をした場合」です。

この場合、誰かと会議をしているわけではないので、厳密には「会議費」という科目は適さない場合があります。しかし、「事業に必要な経費」としては認められる可能性が高いです。

勘定科目としては「雑費」を使用するのが無難でしょう。

ただし、無条件でOKというわけではありません。「なぜ事務所(自宅)ではなくカフェなのか」という理由が必要です。

・自宅のネット回線が不通になり、緊急対応が必要だった
・外出先でのアポイントの間に空き時間があり、メール返信等の業務を行う必要があった
・自宅周辺が工事中で騒音がひどく、執筆作業に集中できなかった

このように、「売上を上げるために必要な場所代」という理屈が通れば経費として計上可能です。一方で、単に「気分転換したいから」という理由だけでは、税務調査で否認(経費として認められないこと)されるリスクがあるため注意が必要です。

ケース3:オンライン会議のための場所利用

最近増えているのが、ZoomやGoogle Meetなどでオンライン会議を行うためにカフェを利用するケースです。

この場合は、明確に「会議」を目的として場所を利用しているため、「会議費」として計上しても不自然ではありません。

※注意点※
カフェでのオンライン会議は、情報漏洩のリスクや周囲への騒音配慮が必要です。個室ブースがあるカフェを選ぶなど、ビジネス上のマナーも考慮しましょう。

経費計上するための「証拠」の残し方と注意点

「経費になる」とわかっても、証拠がなければ税務署には認めてもらえません。日々の管理で気をつけるべきポイントを解説します。

レシート・領収書は必ず保管する

経費にするための大前提は、支払いの事実を証明する書類があることです。レシートや領収書は必ず受け取り、保管しましょう。

「宛名のないレシートでも大丈夫?」と聞かれることがありますが、小売店や飲食店など不特定多数を相手にする業種からのレシートであれば、宛名がなくても基本的には有効です。

以下の4点が記載されていることを確認してください。

記載すべき情報
  1. 日付
  2. 店名(作成者)
  3. 金額
  4. 購入内容(お品代ではなく、コーヒー代など具体的に)

メモ書きで「誰と・何を」を残す(重要!)

これが最も重要なテクニックです。

税務調査が入った際、単なる「コーヒー代 500円」のレシートだけが大量にあると、調査官は「これはプライベートの休憩ではないか?」と疑いの目を向けます。

疑いを晴らすために、レシートの裏面や余白、または会計ソフトの摘要欄に、以下の情報をメモしておきましょう。

メモすべき情報

誰と会ったか
(○○株式会社 佐藤様、新規クライアントA氏 など)
何のための利用か
(Webサイトリニューアルの打ち合わせ、取材対応、など)
● 一人の場合
(記事執筆作業のため、外出先でのメール対応、など)

この「メモ」があるだけで、その支出が事業に関連していることの強力な証明になります。記憶が鮮明なうちに書いておくのがコツです。

プライベートとの混同はNG! 否認されるケース

以下のようなケースは、経費として認められない(否認される)可能性が高いです。公私混同は避けましょう。

家族や友人との食事
たとえその場で「仕事の愚痴」や「将来の夢」を話したとしても、相手がビジネス上の関係者でなければ、主目的はプライベートとみなされます。

高額すぎる食事
一人で数千円〜1万円を超えるような豪華な食事は、「会議に必要な通常程度の費用」の範囲を超えています。

アルコール
居酒屋での打ち合わせもゼロではありませんが、「会議」の実態が疑われやすくなります。お酒が入る席は「接待交際費」の性質が強くなるため、会議費として処理するのは避けたほうが無難です。

確定申告での仕訳方法(具体例)

最後に、会計ソフトに入力する際の具体的な仕訳(しわけ)例を見ておきましょう。

仕訳とは
簿記のルールに従って、取引を借方・貸方に分類して記録すること。

取引先と二人でカフェ利用(合計1,200円)の場合

現金で支払った場合の例です。

借方科目金額貸方科目金額摘要
会議費1,200現金1,200○○様と打ち合わせ

もし個人の財布(プライベート資金)から立て替えて支払った場合は、貸方科目を「事業主借(じぎょうぬしかり)」にします。

一人で作業するためにカフェ利用(500円)の場合

借方科目金額貸方科目金額摘要
雑費500現金500外出先にて執筆作業

※科目の選び方について:

一人での利用を「会議費」としても間違いではありませんが、「誰とも会議していないのに会議費?」と突っ込まれるのを防ぐため、「雑費」を使うのがおすすめです。

大切なのは**「継続性の原則」**です。一度「一人カフェは雑費にする」と決めたら、毎回コロコロ変えず、継続して同じ科目を使うようにしましょう。

まとめ:ルールを守って会議費を活用し、賢く経営しよう

カフェ代などの少額な出費も、チリも積もれば山となります。年間を通せば数万円〜数十万円の経費になり、その分の税金を抑えることができます。

「たかが数百円だから」とレシートを捨ててしまわずに、仕事に関係するものはしっかり経費計上することが、個人事業主としての正しい節税の第一歩です。

今回のポイント

  • 仕事の打ち合わせなら「会議費」でOK。
  • 一人の作業も業務上必要なら経費になる(科目は「雑費」などが無難)。
  • レシートには必ず「誰と・何の目的で」のメモを残す。

公私混同を避け、税務署に聞かれても胸を張って「これは仕事のために必要でした」と説明できる経費処理を心がけていきましょう。

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保険代理店で10年以上活動し2,000世帯以上とFP相談を行うも手数料ビジネスに嫌気がさし、FIREの実現を機に独立。

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-宅地建物取引士
-中小企業診断士
-貸金業務取扱主任者

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