皆さん、こんにちは!
あなたの「お金のコンシェルジュ」、ファイナンシャルプランナーのわがままボーヤです。
10月も下旬になり、会社から「年末調整」の書類が配られ始める頃ですね。
社会人1年目、2年目の方や、転職して初めて年末調整をする方から、こんな相談が増えてきました。
相談者「年末調整って、何を書けばいいかサッパリ分かりません…」
「緑色やオレンジ色の紙をもらったけど、漢字だらけで拒否反応が…」
分かります!その気持ち。でも、安心してください。ポイントさえ押さえれば、まったく難しくありません。
「年末調整」とは、ひとことで言えば「1年間で払いすぎた税金(所得税)を取り戻すための、年末の精算」です。
会社は毎月の給料から「だいたいこのくらいかな?」という額の税金を天引き(源泉徴収)していますが、その時点では「個人的な事情」までは考慮してくれません。
そこで今日は、初心者が「払いすぎた税金」を取り戻すために、絶対にチェックすべき3つの控除(こうじょ)をご紹介します!
これを知らないと、数十万円の「控除枠」をドブに捨ててしまうかも…!?



ぜひ最後まで読んで、しっかり「節税」してくださいね!
「ハガキが届いたら即チェック!」生命保険料控除


皆さんのご自宅に、保険会社から「控除証明書」という名前のハガキ(または封書)が届いていませんか?
もしあなたが、
・死亡保険や医療保険
・学資保険
・個人年金保険
こういった「生命保険」に加入しているなら、支払った保険料に応じて、税金が安くなります。
会社は「あなたが個人的にどの保険に入っているか」を知りません。
だからこそ、送られてきたハガキ(証明書)を見て、「保険料控除申告書」という書類に自分で書き写す必要があるんです!
・ハガキは「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3つに分かれています。申告書の「書く欄」を間違えないように注意しましょう!
・「新制度」「旧制度」と書かれていますが、これもハガキに書かれている通りに転記すればOKです。
「家を守る支出も節税に」地震保険料控除


もしあなたが賃貸ではなく、持ち家(戸建て・マンション)にお住まいで、「火災保険」に加入している場合、「地震保険」にもセットで入っていませんか?
地震保険料も、支払った全額が控除の対象になります(上限あり)。
これも生命保険と同じく、秋頃に保険会社から「控除証明書」が送られてきます。
「保険料控除申告書」の下半分(だいたい)が地震保険料の記入欄です。
見落としがちですが、年間1万円以上払っているケースも多いので、忘れずに申告しましょう!
「最強の節税策」iDeCo(個人型確定拠出年金)


3つ目は、将来のために「iDeCo(イデコ)」を始めた方。これは絶対に忘れてはいけません!
なぜなら、iDeCoで支払った掛金は「全額」が控除の対象になるからです。
もし毎月1万円(年間12万円)を積み立てているなら、その12万円すべてが「なかったこと」として税金計算されるため、節税効果は絶大です!
これもiDeCoを運用している金融機関(国民年金基金連合会から)「小規模企業共済等掛金払込証明書」という、ちょっと難しい名前の証明書が届きます。
よくある勘違いが「NISA(ニーサ)」です。
NISA
利益が出たときの税金がゼロになる制度(年末調整では何もしなくてOK)
iDeCo
積み立てた「掛金そのもの」が税金計算から引かれる制度(年末調整での申告が必須!)
この違いをしっかり覚えておきましょう!
【保存版】年末調整「提出前」の最終チェックリスト
3つの控除が書けたら、提出前の最終確認です!
この記事をブックマークして、チェックリストとして使ってくださいね。
□ 自分の住所・氏名・マイナンバーは正しく書いた?
□ 扶養家族(配偶者や親、子ども)の情報は正しく書いた?
□(保険加入者のみ)「生命保険料控除」のハガキ(証明書)は添付した?
□(対象者のみ)「地震保険料控除」のハガキ(証明書)は添付した?
□(iDeCo加入者のみ)「小規模企業共済等掛金払込証明書」は添付した?
□(転職した人)前の会社の「源泉徴収票」は添付した?
□(住宅ローン控除2年目以降の人)「残高証明書」と「申告書」は添付した?
よくある質問:初心者が迷う「あれ」はどうなる?
- 「ワンストップ特例」で、ふるさと納税をしました。年末調整でも何か書きますか?
-
いいえ、何もしなくてOKです!
「ワンストップ特例の申請書」を(期限までに)各自治体に送っていれば、それで手続きは完了しています。年末調整で申告すると、二重申告になってしまうので注意しましょう。
(※ただし、医療費控除などで「確定申告」をする人は、ワンストップ特例が無効になるため、ふるさと納税も併せて確定申告が必要です) - 今年は病院によくかかりました。「医療費控除」は年末調整でできますか?
-
いい質問ですね。医療費控除は、年末調整ではできません。
年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、税金が戻ってくる可能性がありますが、これはご自身で「確定申告(かくていしんこく)」を行う必要があります。
会社員の方でも、「医療費控除」や「1年目の住宅ローン控除」などは、年明け(翌年2月〜3月)に税務署で確定申告をすると覚えておきましょう。 - 年の途中で今の会社に転職してきました。何か必要なものはありますか?
-
これは非常に重要です!
もし今年、前の会社を辞めて今の会社に入社した場合、前の会社からもらった「源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)」を、今の会社の年末調整の書類と一緒に提出する必要があります。
年末調整は、その年にあなたが得た「すべての給料」を合算して計算し直す作業です。前の会社の分がないと正しい税額計算ができませんので、手元にないか必ず確認してくださいね。まとめ:やることは「証明書を見て、書き写す」だけ!
まとめ:やることは「証明書を見て、書き写す」だけ!
いかがでしたか?
「控除」と聞くと難しく感じますが、初心者がまずやるべきことは、
1.自宅に届いた「控除証明書」のハガキを探す
2.会社の書類(保険料控除申告書など)に、数字を書き写す
3.証明書のハガキや源泉徴収票を、会社の書類に添付して提出する
たったこれだけです。
「よく分からないから、空欄で出しちゃえ」これが一番もったいない!
しっかり申告して、12月や1月の給料で「還付金(かんぷきん)=戻ってくるお金」をゲットしましょう!
以上、マネー相談室からお届けしました。



