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変額保険『ライフインベスト』を勧められたあなたへ|本当に入って大丈夫?注意点を解説

突然ですが、こんなお悩みありませんか?

「保険で資産運用もできる一石二鳥の商品があるって勧められたけど、本当にお得なの?」
ライフインベストっていう変額保険に入ろうか迷っているけど、デメリットはないの?」

もし今あなたがこうした疑問や不安を抱えているなら、ちょっと待ってください!
確かに変額保険『ライフインベスト』は一見すると魅力的な商品ですが、メリットだけで飛びつくのは危険かもしれません。

この記事では、ライフインベストの仕組みや特徴、そして注意すべきポイントについて分かりやすく解説します。

この記事の結論
  • ライフインベストは資産運用と保障がセットの商品ですが、元本割れリスクがあります。
  • 死亡保険金は最低保証されていますが、満期金には保証がありません。
  • 保険料に含まれる手数料が高く、運用益が手数料負けするリスクがあります。
  • 手数料やリスクを理解せず加入するのは危険。慎重に検討するべき
この記事を書いた人

わがままボーヤ
マネー相談室長

本サイトを運営している現役FP

保険代理店で10年以上活動し2,000世帯以上とFP相談を行うも手数料ビジネスに嫌気がさし、FIREの実現を機に独立

商品を販売しない自由なFPとして、自分が本当に伝えたいことを「わがまま」に遠慮なく有益な情報をお届け!

目次

そもそも「変額保険」とは?

まず前提として変額保険とは何かをおさえておきましょう。変額保険は一言でいうと、「保障(保険)と投資運用が合わさった保険商品」です。

毎月支払う保険料の一部が投資に回され、その運用成果によって将来受け取れるお金(解約返戻金や死亡保険金の上乗せ部分)が変動します。

運用が順調であれば受取額が増えるメリットがありますが、その反面、運用次第では受取額が払込保険料より少なくなる(元本割れする)リスクもあるのが特徴です。

相談者

保障も投資もできる夢のような保険って聞いたけど、本当ですか?

室長

確かに両方の機能を持つ珍しい保険です。でも「夢のよう」かどうかは慎重に判断する必要がありますよ。運用商品である以上、元本割れのリスクもありますからね。

もう少し噛み砕くと、変額保険では保険会社が用意した複数の投資信託(これを「特別勘定」といいます)の中から運用先を選びます。
預けたお金はその特別勘定で運用され、成績次第で増減します。

一方で保険としての側面もあるため、万が一加入者が亡くなった場合などには、死亡保険金が支払われます。
この死亡保険金については一般的な変額保険では最低保証(基本保険金額の保証)がついており、「運用がうまくいかず積立金が目減りしていても、最低限これだけは保険金を出しますよ」という仕組みになっています。

つまり、変額保険は「最低限の死亡保障+運用による積立」という二つの顔を持った商品です。

「運用もできる保険」という珍しさから興味を持つ人も多いですが、仕組みが少々複雑なので事前によく理解することが大事です。

相談者

運用が良ければお金が増えるんですよね?それって最高じゃないですか!

室長

運用が好調ならリターンが得られる点は魅力です。ただしその裏にはリスクも潜んでいます。いいときばかりではなく、悪いときは自分の積立金が減ってしまう可能性もあるんです。
そこを踏まえておかないと『聞いてた話と違う!』なんてことになりかねません。

ライフインベストの特徴

では本題のメットライフ生命の変額保険『ライフインベスト』の特徴を見ていきましょう。

「ライフインベスト」の特徴
  • 保障と資産形成を両立する設計
  • 死亡保険金の最低保証
  • 満期保険金は運用次第(保証なし)
  • 運用先(特別勘定)を自分で選べる
  • 特約を追加できる

保障と資産形成を両立する設計

「ライフインベスト」は毎月無理のない保険料で、保障機能と資産形成機能を備えることができる円建ての変額保険です。

保険料を払いながら長期の資産運用をスタートできるよう設計されています。言い換えれば、生命保険に貯蓄・投資の要素をプラスした商品です。

死亡保険金の最低保証

ライフインベストでは、万一被保険者(加入している人)が亡くなった場合などに支払われる死亡・高度障害保険金について、基本保険金額の最低保証があります。

例えば基本保険金額1,000万円で契約した場合、運用結果がどうであれ最低1,000万円は死亡保険金が出るということです。
ただし、積立金(運用の蓄え)がそれ以上に増えていればその分上乗せされる仕組みです。

満期保険金は運用次第(保証なし)

契約期間満了時(ライフインベストでは契約時に定めた満了年齢まで生存した場合)に受け取れる満期保険金(解約返戻金)は運用実績に応じて増減します。

残念ながら満期保険金には最低保証がありません。運用がうまくいけば多く受け取れますが、運用が不調だと元本割れして受取額が払込保険料合計を下回る可能性もあります。

運用先(特別勘定)を自分で選べる

ライフインベストでは、運用する特別勘定(ファンド)を13種類の中から選択できます。

国内外の株式や債券などリスク・リターン特性の異なるファンドが用意されており、加入時に配分を決めることができます。
また、運用途中で別の特別勘定にスイッチ(変更)することも可能なので、経済状況や自分の投資方針に応じて柔軟に運用先を見直すことができます。

特約を追加できる

ライフインベストにはオプションとしていくつかの特約を付加可能です。

例えば「三大疾病保険料払込免除特約」を付けると、がん・心疾患・脳卒中などの三大疾病で所定の状態になった場合に以後の保険料支払いが免除されます。

ほかにも、リビングニーズ特約(余命6ヶ月以内と判断された場合に死亡保険金の一部を前払い請求できる)など、いくつかの特約が用意されています。

相談者

ライフインベストって具体的にどんな保険なの?特徴をまとめると?

室長

一言でいえば「メットライフ生命の変額保険(円建て)」ですね。死亡保障があって、かつ自分で選んだファンドで長期の運用ができる商品です。

相談者

死亡保険金は最低額が保証されてるんですね。それはちょっと安心ポイントかも。

室長

そうですね。ただし満期時にもらえるお金には保証が無い点には注意です。ここは投資部分なので増える可能性もあれば減る可能性もあると理解しておきましょう。

相談者

13種類のファンドから選べるってことは、自分で運用先を決める必要があるんですね。

室長

その通り!株式中心で攻めるか、安定志向で債券系にするか、自分の方針で選べます。ただ選択肢は13種類に限られるので、『もっと色々な投資商品に分散したい』という人には物足りないかもしれませんね。

なお、ライフインベストは契約形態が「有期型」となっています。
先ほど「満期保険金」と書きましたが、これは終身ではなく一定の契約期間があるということです。例えば契約例では「80歳満了」という設定があります。

仮に80歳満期で契約した場合、80歳まで生存するとその時点で積立金(解約返戻金)が満期保険金として支払われ、契約終了となります。もしそれ以前に亡くなれば死亡保険金が支払われます。
終身保険のように一生涯保障が続くわけではなく、あらかじめ決めた満期で区切りが来る点も特徴と言えるでしょう。

こんな人には向いているかも

ここまで聞くと、「リスクもあるし難しそうだけど、それでもライフインベストに入った方がいい人っているの?」と感じるかもしれません。
正直、万人におすすめできる商品ではありませんが、条件次第では検討の価値がある人もいます。
以下に「こんな人ならライフインベストが向いているかも?」と思えるケースを挙げてみます。

「ライフインベスト」が向いている人
  • 長期の資産運用が前提で、かつ死亡保障も必要な人
  • 投資の知識がそこそこあり、自分で運用先を選びたい人
  • 生命保険料控除など税制メリットを活かしたい人

長期の資産運用が前提で、かつ死亡保障も必要な人

例えばまだ若く、これから20年30年とコツコツ積み立てていく時間があり、同時に家族のための死亡保障も確保したいという場合です。

ライフインベストは長期運用が前提の保険なので、短期間で解約する予定がない人であれば長期的な資産形成と保障を一つで賄えるメリットを享受できる可能性があります。

投資の知識がそこそこあり、自分で運用先を選びたい人

ライフインベストでは自分で特別勘定を選ぶ必要があります。「完全お任せ」はできませんが、裏を返せば自分の考えで運用配分を調整できます。

「多少リスクを取ってでもリターンを狙いたい」「マーケットに合わせて運用先を変えたい」といった希望がある人には、ある程度運用の主導権が持てる保険と言えます。

生命保険料控除など税制メリットを活かしたい人

変額保険も生命保険の一種なので、生命保険料控除の対象になります。

支払った保険料に応じて所定額が所得控除され、毎年の税負担が少し軽くなります。特に年末調整や確定申告で控除枠が余っている人にとっては、ライフインベストの保険料を支払うことで節税効果が得られる点はメリットでしょう。
これは純粋な金融商品(投資信託など)にはない、保険ならではの利点です。

相談者

どんな人ならこの保険に入る価値があるんでしょうか?

室長

例えば「長期の資産形成もしたいけど万一の保障も欲しい」という欲張り(?)なニーズがある人ですね(笑)。長期間解約しない覚悟で持てば運用成果によってはメリットを享受できる可能性があります。

相談者

投資も保険も両取りしたい人にはハマるかもしれないということですか?

室長

そうです。ただし本当に両取りできるかは運用次第なので、そのリスクを理解した上で、ですけどね。

相談者

税金の控除が受けられるのは嬉しいですね。

室長

ええ、生命保険料控除が使えるので年間数千円程度ですが税金が安くなる恩恵はあります。
ただこれもおまけ程度と考えた方がいいでしょう。

反対に、上記に当てはまらない場合や、他に十分な投資手段・保障手段を持っている場合、あえて変額保険を使う必要性は低いかもしれません。

次のセクションでは「こういう人はやめた方がいい!」というケースを見ていきます。

こんな人は絶対やらない方がいい

正直に言ってしまうと、多くの人にとって変額保険ライフインベストへの加入は慎重になるべきだと思います。

特に以下のような場合・タイプの方は、「やっぱりやめておこうかな…」と一度立ち止まることを強くおすすめします。

「ライフインベスト」をやってはならない人
  • 短期間で解約する可能性がある人
  • 手数料の高さに見合う運用益を得られる自信がない人
  • 保障と運用は分けて考えたい人
  • 仕組みやリスクを十分に理解できない人

短期間で解約する可能性がある人

ライフインベストをはじめ変額保険は長期契約を前提に設計されています。
契約後まもなく解約すると「解約控除(解約手数料)」というペナルティが発生し、受け取れる解約返戻金が大きく目減りします。

プランにもよりますが契約後10年以内の解約はかなり不利になるケースが多いです。将来の資金流動性(お金を自由に引き出す必要)が高い人には向きません。

手数料の高さに見合う運用益を得られる自信がない人

ライフインベストのコストは正直高めです。具体的には、保険会社に支払う保険部分のコスト(死亡保障のための費用や契約管理費用など)に加え、運用のための信託報酬(運用管理費用)が特別勘定の資産に対して日々差し引かれています。

メットライフ生命の公式資料にも「特別勘定の運用には信託事務や売買委託手数料など諸費用がかかり、お客さまに間接的にご負担いただきます」と明記されています。要は見えにくい形で色々な手数料が引かれているということです。
これらコストの合計は決して小さくありません。運用成績がよほど良くないと手数料負けする可能性が高いため、「運用のプロではないし平均的なリターンが出ればいいかな」程度の感覚の人にはおすすめできません。

保障と運用は分けて考えたい人

もしあなたが「保険は保険、運用は運用で分けて考えたい」と思うタイプなら、無理に変額保険で一緒くたにする必要はありません。

例えば保障が必要なら定期保険や収入保障保険、資産運用したいならつみたてNISAや投資信託など、それぞれシンプルで低コストな商品を組み合わせる方が合理的な場合も多いです。

変額保険は仕組みが複雑で分かりにくいので、自分でコントロールしたい人にはストレスになるかもしれません。

仕組みやリスクを十分に理解できない人

これは変額保険全般に言えることですが、内容をきちんと理解しないまま勧められるがまま加入するのは避けるべきです。

「よく分からないけど貯蓄にもなるって言われたから…」という動機での契約は危険】です。実際、変額保険は難しく感じる方も多く、「仕組みやリスクが分かりにくい」と指摘されています。理解しないままだと後々トラブルになりかねません。

相談者

今挙げられた条件、なんだか自分に当てはまる気がします…。やめた方がいいですかね?

室長

うーん、正直これらに該当するならオススメしません。特に手数料の高さは見逃せないポイントです。

相談者

営業の人はあまり手数料の話をしてくれなかったけど、そんなに色々引かれてるんですか?

室長

はい。例えば保険会社の運用管理費用だけで年率約0.4%前後、さらに死亡保障のコストも年齢が上がるほど増えますし、その他にも売買の度に手数料がかかると公式にも書かれています。保険会社もビジネスですから、それなりの取り分があるんですよ。

相談者

なんだか運用益が出ても保険会社に持っていかれちゃいそうですね…。

室長

そこがミソで、最終的に得するか損するかは手数料次第なところがあります。運用益からそれらコストを差し引いて、それでも十分プラスになるような人じゃないとメリットを感じにくいでしょうね。

相談者

そう考えると、自分で安い信託報酬の投資信託を買った方がいいんじゃ…?

室長

場合によりますが、実際、自分で投資できる人にとって変額保険はコスト高との指摘はあります。保障が不要なら普通に投資信託やNISAで運用した方が手数料はずっと安いでしょう。

今一度強調しますが、ライフインベストは手数料面のデメリットが大きい商品です。

上記にあるように「変額保険ライフインベストのデメリットは保険料(コスト)が高い点だ」と指摘する声もあります。
保険会社のパンフレットには細かな費用体系が書かれていますが、一般の消費者には理解しづらい部分でもあります。十分納得できないまま契約すると「思ったより増えないどころか損してる!」と後悔しかねません。

まとめ

変額保険『ライフインベスト』について、その仕組みからメリット・デメリットまで解説してきました。

一見すると「保険で運用もできてお得!」と思いがちですが、蓋を開けてみれば相応のリスクとコストを伴う商品です。

特に手数料の存在は忘れてはいけません。保障と運用がセットになっている裏で、ちゃんと保険会社への手数料は差し引かれているわけです。

そのぶん、純粋な投資商品と比べてリターンが伸びにくい構造であることを理解しておきましょう。

最後にお伝えしたいのは、「迷ったら無理に契約しなくてもいい」ということです。
保険は大切なお金を長期にわたり託す商品ですから、納得できない点が少しでもあるなら立ち止まる勇気も必要です。ライフインベストを勧められている方は、ぜひこの記事の内容を踏まえて「やっぱり慎重に考えよう」という気持ちを持っていただければと思います。

相談者

話を聞いて、すぐ契約する前にもう一度よく考えようって気持ちになりました…。

室長

それが正解です!保険は一度入ると長い付き合いになります。メリットとデメリットを天秤にかけ、それでも自分に必要だと思えたら加入するようにしましょう。もし不安な点があれば、遠慮せず第三者の専門家に相談するのも有効ですよ。

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