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未来に備えるなら今!ライフプランシミュレーションの重要性と失敗しない作り方

将来に対して、漠然とした不安を感じていませんか?
「今は何とか生活できているから、きっと大丈夫」――そんな楽観的な考え方が、後になって取り返しのつかない事態を招くかもしれません。
人生には、結婚、出産、教育、住宅購入、介護、老後といった、予想以上にお金がかかるライフイベントがいくつも待ち受けています。

にもかかわらず、多くの人が具体的なシミュレーションを行わないまま、日々を過ごしています。
未来の安心を手にするためには、「今」こそライフプランシミュレーションが必要です。

この記事では、なぜシミュレーションが重要なのか、そしてどのように活用すれば未来の不安を減らせるのか、詳しく解説していきます。

この記事で分かること
  • なぜライフプランシミュレーションが必須なのか
  • シミュレーションを怠ることで起きるリスク
  • 今日から実践できる行動ステップ
この記事を書いた人

わがままボーヤ
マネー相談室長

本サイトを運営している現役FP

保険代理店で10年以上活動し2,000世帯以上とFP相談を行うも手数料ビジネスに嫌気がさし、FIREの実現を機に独立

商品を販売しない自由なFPとして、自分が本当に伝えたいことを「わがまま」に遠慮なく有益な情報をお届け!

目次

1. 「なんとかなる」と思っていませんか?

多くの人が持つ「根拠なき楽観」

「今は困っていないから、このまま大丈夫だろう」。
こうした漠然とした楽観は、多くの人が無意識に抱いている感情です。

相談者

今はそれなりに貯金もできてるし、なんとかなるよね。
周りもそんなにちゃんと準備してなさそうだし、うちだけ焦る必要ないかも。

しかし、人生の局面ごとに発生する大きな支出――
たとえば「子どもの進学費用」「親の介護費」「自分自身の病気・ケガによる収入減少」などは、
「備えていなかった人」にとって、想像以上に大きな壁となります。

ある家族の例を紹介しましょう。

30代夫婦、共働きで比較的順調に生活していたある家庭。
子どもが小学校に入学した頃、親の介護と、子どもの中学受験準備が重なり、
一気に数百万円単位の支出が発生しました。

「こんなに一度にお金がかかるなんて思わなかった…」
と、慌ててローンを組み、家計が大きく圧迫される結果になったのです。

こうした事態は、決して特別なものではありません。
「今はなんとかなっているから大丈夫」という油断が、
未来の家計破綻の引き金になりかねないことを、今こそ知っておくべきです。

想定していないライフイベントの数々

人生には、あらかじめ想定しているイベントだけでなく、思わぬ出費が重なる局面がいくつも存在します。

例えば……

  • 子どもの習い事や塾代が想定以上にかかる
  • 思ったより早く、マイホーム購入のタイミングが来る
  • 親の介護が突然必要になり、まとまった費用が発生する
  • 転職や独立に伴い、収入が一時的に減少する
  • 病気やケガで長期間働けなくなる
  • 子どもの留学・進学希望で、想定外の教育費負担が発生する
  • 住宅リフォーム・耐震工事など、家に想定外のメンテナンス費用がかかる
  • 兄弟姉妹の結婚式・家族の葬儀費用など、急な冠婚葬祭支出
相談者

子どもが塾に通いたいって言い出したけど、まだ小学生だし大丈夫だろう…。親も元気そうだし、介護なんてまだ先の話だよね。今の会社にいる限り、収入は安定しているはず。

こうした”想定外”は、
一つひとつは何とかなりそうに見えても、
タイミングが重なったときに家計への打撃が一気に大きくなります。

たとえば、子どもの受験費用と、親の介護費用、さらに自分の転職による収入減少が同時に訪れたらどうなるでしょうか?
貯金を取り崩すだけでは追いつかず、住宅ローン返済にも支障をきたす――
そんな状況に陥るリスクも、現実に存在するのです。

2. 日本人の7割が知らない、老後破綻のリスク

年金だけでは足りない現実

かつては「年金さえもらえれば老後は安泰」と考えられていました。
しかし、今やその常識は崩れつつあります。

総務省や生命保険文化センターの調査によると、
65歳以上の夫婦世帯の平均支出は月約25万円
一方で、平均的な年金受給額は夫婦合わせても月約20万円弱にとどまっています。

相談者

年金だけで暮らせるって、昔の話なのかな…。うちは持ち家もあるし、そんなに生活費かからないよね…多分。

実際には、固定資産税や医療費、介護費、ちょっとした交際費などが積み重なり、
年金だけでは月数万円の赤字になる家庭が少なくありません。

仮に毎月5万円の赤字が続けば、
年間60万円、10年で600万円、20年なら1,200万円もの不足になります。

しかも、物価上昇(インフレ)が進めば、
生活費の負担はさらに大きくなりかねません。

つまり、年金はあくまで**「最低限の生活を支えるためのベース」**であり、
快適な老後を過ごすためには、年金以外の資産形成が不可欠なのです。

医療・介護費用の増大リスク

年齢を重ねると、医療費や介護費の負担は避けて通れなくなります。

たとえば──

  • 70代から急激に増える医療費(高血圧、糖尿病、がん治療など)
  • 要介護状態になった場合、
    介護施設の入居費用だけで月15万〜30万円
  • 自宅介護でも、ヘルパー利用や福祉用具レンタルで
    月数万円単位の出費が常態化
相談者

介護が必要になっても、公的保険でなんとかなるよね。うちはまだ親も元気だし、今は考えなくてもいいかな…。

しかし、実際には、
自己負担額だけで年間100万円超になるケースも珍しくありません。

特に要介護3以上になった場合、
自宅介護では追いつかず施設入所を検討するケースが増えます。
民間施設だと入居一時金で500万円〜1,000万円
毎月の利用料で20万円以上かかるところもあります。

また、これらは突然やってくることが多いのが厄介です。
たとえば「親が転倒して骨折→入院・介護生活スタート」というケースは典型的。

当然、こうした費用は年金や貯蓄だけではカバーしきれないことも珍しくありません。

3. ライフプランなしで陥った3つのリアルな失敗例

ライフプランシミュレーションをしていなかったことで、
多くの人が直面してしまった失敗事例を紹介します。

あなたも他人事とは思わず、未来を見つめ直すきっかけにしてみてください。

教育費の想定不足で貯蓄が枯渇

【事例】
小学生の子どもが中学受験を希望したが、教育資金の準備が間に合わず、急遽高額な教育ローンを組むことに。大学進学時にも負担が続き、老後資金の積立も後回しになった。

教育費は思った以上に急増します。
進学ルートが変わっただけで、数百万円単位のズレが発生することも。
早めに見積もり、備えることが重要です。

住宅ローンの重圧に耐えられない家計

【事例】
年収500万円で4,000万円近い住宅ローンを組んだ家庭。子どもの進学費用や親の介護費用が重なり、ローン返済が家計を圧迫。生活費を削り、資産形成もままならなくなった。

住宅購入は「今の収入」で組むのではなく、
将来の家計全体を見据えてプランニングする必要があります。

突然の収入減・病気リスクに無防備だった

【事例】
ITフリーランスの男性が病気で半年間働けなくなり、収入がゼロに。貯金を取り崩して生活費を賄ったが、数ヶ月で底をつき、住宅ローン返済にも支障が出た。

人生には、想定していなかったトラブルが必ず起こるもの。
収入減や医療費リスクにも耐えられる家計設計が求められます。

4. 資産形成とライフプランの見直しはセットで考える

ライフプランを立てる上で、資産形成は切り離せないテーマです。
未来に必要な資金を逆算し、今の行動を決めるためには、
「なんとなく貯める」「とりあえず保険に入る」といった感覚では間に合いません。

まず大切なのは、
「いつ、いくら必要か」を明確に見える化することです。
そのうえで、必要資金に向けた貯蓄や運用のプランを立てていきます。

単に目先の支出だけを管理するのではなく、
未来のライフイベントに合わせた逆算思考で、
コツコツと積み上げていくことが、無理なく備えるためのコツです。

必要資金は逆算で考える

たとえば、子どもの大学進学に合わせて500万円必要と仮定した場合、
10年間で積み立てるとすれば、月々約4万円の貯蓄が必要です。

【事例】
子どもが小学校に入学したタイミングで教育資金計画を立てた家庭。進学時に500万円を用意するため、月3.5万円ずつ積み立て開始。途中で学資保険も併用し、最終的に大学入学時に無理なく資金準備に成功した。

このように、「必要な時期」と「目標金額」が分かれば、
逆算して月々どれくらい準備すればよいかが明確になります。
これにより、漫然とした不安から、具体的な行動計画へと転換できるのです。

資産形成も「見える化」から

また、資産形成においても「可視化」が非常に重要です。

  • 現在の貯蓄額はいくらか
  • 毎月どれだけ貯蓄・投資に回せるか
  • 期待リターンはどれくらいか
  • リスク許容度はどれくらいか
  • 現在の貯蓄額はいくらか

これらを把握せずに運用を始めると、
「何のためにやっているのか分からない」「途中で不安になって続かない」
といった事態に陥りがちです。

ライフプランシミュレーションを通じて、
目標金額、運用期間、リスク許容度を具体的に設定しておけば、
資産形成もよりブレずに進めることができます。

シミュレーションは一度作って終わりではない

人生は常に変化するものです。
転職、出産、引っ越し、親の介護など、
想定していなかったイベントが起こるたびに、
資金計画も柔軟にアップデートしていく必要があります。

【事例】
出産をきっかけに住宅購入を前倒しした家庭。出費と収入のバランスが変化したため、ライフプランシミュレーションを見直し、住宅ローン返済額を抑える設計に切り替えたことで、無理のない家計運営が可能になった。

ライフプランは「一度作って終わり」ではなく、
定期的に更新していく「生きた設計図」として活用することが重要です。

環境の変化に応じて柔軟に見直すことで、
常に自分にとって最適な家計バランスを保つことができるのです。

5. 未来は「計画した人」だけに味方する

未来への不安は、誰もが少なからず抱えているものです。
しかし、不安を感じたまま放置していても、問題が自然に解決することはありません。

逆に、「何が不安なのか」「どうすれば乗り越えられるか」を可視化し、
計画を立てた人だけが、未来に向かって確かな一歩を踏み出すことができます。

行き当たりばったりで迎える未来と、
準備と覚悟を持って迎える未来とでは、
得られる結果に大きな差が生まれます。

不安を減らす最大の武器は見える化

ライフプランシミュレーションは、未来を完璧に予測するものではありません。
それでも、今後予想される支出や収入の流れを「見える化」しておくことで、
何にどれくらい備えるべきか、どこにリスクがあるのかを把握できます。

【事例】
将来への漠然とした不安から貯蓄を始めたが、具体的な目標がなかったため、結婚、住宅購入、子育てとイベントが重なった際に資金不足に直面。後からライフプランシミュレーションを行い、必要資金の逆算と運用計画を立て直した。

不安は「ぼんやりしたもの」だからこそ大きく感じるもの。
しかし、数字で明確に見えるようになると、
対策を立てることができる現実的な課題へと変わります。

今日から始める未来への備え

未来を変える一歩は、思い立った今日から踏み出すことができます。

完璧なプランをいきなり作る必要はありません。
まずは、ざっくりとでも将来必要になるお金を見積もり、
現状とのギャップを把握するところから始めましょう。

ライフプランシミュレーションを作る作業は、
不安をコントロールし、未来に対する自信を育てるためのプロセスです。

数年後に「備えておいてよかった」と思うために、
今できる小さな一歩を、今日から踏み出していきましょう。

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